DAEMON X MACHINA(デモンエクスマキナ)ががっかりゲーだった話

 こんなタイトルしてますが別に叩きたいわけじゃないです。

 そういうのを期待して開いた人はブラウザバック推奨。

 

 

※この記事にはストーリーに関するネタバレが含まれています。

 

 

 

 

 

 

評価点

 

・機体のカスタマイズ

 この点に関しては全く文句なし。各部位ごとにパーツを自分で選び、カスタマイズしてオリジナルの機体を作るという男の子ならみんな大好きな要素を詰め込んだこの要素は最大の魅力といっても過言じゃない。かっこいいロボットはみんな大好きだからね。

 

・音楽

 かっこいい。全体的にテンションが上がる曲が多く、戦闘には相性抜群だと思う。あとオーダー選択画面の曲がA.C.Eっぽい。

 

以上。

正直今のところは不満点のほうが多い。だからがっかりゲーなのだが。

 

 

不満点

 

アーセナル同士の戦闘が高速ハエ叩き

 アーセナル(=機体)は地上と空中で戦闘を行えるのだがネームド機との戦闘になると敵がブーストを吹かしまくってそこら中をびゅんびゅん動きまくるのでハエ叩きになりがち(一応ブーストを封じる手段はある)。グリーフ戦なんか特にひどい。

 

・敵の頭が悪い

 上述のようにアーセナル同士の戦闘は敵だけ高速戦闘になりがちなのだが、こちらが空中戦闘を諦めて地上に降りると敵も馬鹿みたいに地上まで降下してきて律儀に地上戦に付き合ってくれる。正直ほとんどの敵は地上で倒した気がする。

 もっと酷いのが敵が地形に引っかかって動作を停止することがある。エリアギリギリにある窪みとか横穴になぜかしょっちゅう引っかかっている。一度引っかかるとそのまま動作を停止し、こちらが近づかないと動かないことがほとんどである。当然、敵が止まっていると味方機も何もしてくれない。

 

・棒立ちが最適解になりがち

 ネームドアーセナルに関しては地上で棒立ちになると敵も棒立ちになってくれることが多々あるので、棒立ちして敵の間近でマシンガン連射しつつたまに回復したら大概勝てる。耐久カスタムならもっと楽かもしれない。

 

・高度制限が低い&自動で降下させられる

 このゲームには縦にも横にも壁がないステージが大半なのでエリア制限が掛けられているのだが、地上が2段かいのラインで仕切られているのに対して、空中の高度制限は一定高度まで上がらないとどこまでがセーフなのかは分からない。どこまで飛べるかわからないのでうっかり高度制限まで行ってしまいアラートが出てしまえば自動で降下させられる上に降下中は操作を一切受け付けないので無防備になる。上には見えない天井位付けて欲しかった。

 

・ストーリーに投げっぱなしな部分が多い

 そもそもストーリーには大して期待してなかったが色々とほったらかしなことが多い。フロム脳で補間しろと言われるかもしれないが、フロム作品のようにぼんやりとした道筋にキーワードが散りばめられているような話の作りではなく、キャラクターがベラベラ話す割に大事な部分は適当に流されるので結局よくわからないまま話が進む。

以下、投げっぱなしになってると思う点。

・ソロモンって結局なんだったのか

・不死隊の不死の原因になってた塔は結局何だったのか

・アビスとヘヴンが内蔵取り替えないと死ぬ理由は?

・ガンズエンプレスが実はAIだったことについての詳細な言及

等々

 

 主人公がほったらかしのまま周りの人間だけで話が進んでいくのもなんだかなぁと思う。

 

 

・アウター(歩兵状態)の必要性を感じられない

 戦闘以外の場面や戦闘中アーセナルから降りるとアウターと呼ばれる歩兵状態になる。アウターで戦闘も可能であり、アウター限定のオーダーなどもあるが正直必要性を感じられない。アウターで戦わされる相手はアーセナルで戦う相手と同じであり、数も同様なのでただただ面倒なだけである。自機が撃破されるとアウターで戦うことも可能だが、シングルプレイの場合味方AIは絶対に助けてくれないのでアウターではどうすることも出来ずリトライする羽目になる。おまけ程度の機能。

 

・大型イモータルの兵装は大抵使わない

 PVでは大型イモータルから武器を奪って使っている場面があった。実際にゲーム内でも可能なのだが、たいてい武器を奪う前に敵が先に死ぬ。普通に殴ったほうが早い。リベリオンと呼ばれる大型イモータルから使用している巨大な剣を奪うことができるのだが、ストーリー上で強制的に使わされて以降は一切使ったことがない。武器を落とさせるよりも殴ったほうが早い。

 

・ステージのオブジェクトを活用する場面が一部しかない

 ステージの物を拾って使うことができるというのもあったが一部のオーダーを除いてほとんど使うことはなかった。というかまず投擲が当たらないし、拾った物で殴っても一撃で壊れるから使う意味がない。

 

・3大糞オーダー

 一番クソだと思った。全部のオーダー(一般的なクエスト、ミッションにあたる物)が面白いはずがないのは当然なのだが、ゲームの主旨を開発陣が無視していると感じたものが3つあった。あくまで個人的なものだが正直これ考えた奴は何が楽しくて入れたのか説明してほしい。

 

1 巨大イモータル試験データ収集任務 フリー

 他の人はそこまでだと思うが個人的には苦痛でしかなかった。小型のアーセナルだからこそ俊敏な動きで戦闘ができたのに強制的に巨大イモータル(ボス機体)を操作させられる上に動作が遅いので今までの戦闘に比べるとストレスが溜まった。しかし、所詮はフリーオーダーなので大してことはない。

 

 

2 ドミネーター破壊作戦3 オファー

 ラスボス戦。控えめに言ってクソつまらない。テラーズとの連戦を経てワクワクしながら戦うラスボスがこれとか何を考えてるのか分からない。

 まず体力がおかしい。ラスボスなのでそれなりに体力があるのは分かるのだがこっちが全弾使い切っても半分しか減らないのはさすがにおかしい。追加弾倉とか持っていけば違うのだろうがラスボス戦で消耗戦やらされるのはなんか違う。

 一番おかしいのは攻略方法だ。正規の攻略方法はステージ真下にある爆弾を一つ一つ拾っては投げを繰り返すのだがこれの何が面白くてこんな方法にしたのか理解できない。

あとこれ↓

f:id:Anker:20190916124153j:plain

 

 このカメラワークはかなりマシな部類ではあるのだがたまに機体に張り付きすぎてどこ見てるのか分からなかったり無茶苦茶な方向向いてたりするので非常にやり辛い。しかも、見てわかる通りラスボスには割と隙間があるせいで爆弾が普通にすり抜ける。

 このラスボス戦考えた奴は何が楽しいのか説明してほしいしこのラスボス戦だけでクソゲー扱いされても文句言えない。

 

f:id:Anker:20190916142305j:plain

ラスボス撃破時の装備

 爆弾投げるよりははるかに楽に倒せたが面倒な事には変わらなかった。レーザー耐性&耐久値マシマシのアーマーに近接武器と回復できるショルダーウェポンでゴリ押し。マルチ以外で二度とやりたくない。

 

 

 

3 オービタル管理領域施設調査 オファー

 最糞オーダーといっても過言ではない。しかもオファーオーダーなので避けることはできない。

 任務の内容は施設の防衛であり、一見するといつも通り敵と戦いつつ施設を守る何も変わらないオーダーかと思いきや、施設に襲い掛かるのは隕石である。

 

f:id:Anker:20190916142629j:plain

2ラウンドに渡って降り注ぐ隕石

 クリアすること自体は簡単だがただ只管に隕石を破壊していくだけな上に、やたらと時間が長いので自分が何をやらされているのか分からなくなってくる。開発陣がやらせたかったことはこんな隕石をちまちま破壊するゲームじゃないはずなのにどうしてこうなった。

 

 

 

まとめ

 不満点は多いがゲームとしてはよく出来ており、オーダーのボリュームや豊富なカスタマイズ要素によってなんだかんだ楽しいゲームである。ACを求めていた人には物足りなさやなんか違うと思う部分はあるもののロボゲーとしての完成度は高い。

 昨今のロボゲー不況を考えるとこのような新しいロボゲーを発売してくれるだけでもありがたい話であり、本作が売れれば続編や他社の新作ロボゲー制作に繋がるかもしれない。それだけに、色々と勿体無いというかもうちょっとどうにかならなかったのかという感じは否めない。しかし、『デモンエクスマキナ』はまだロボゲーとしてマーベラスから発売された1作目のゲームであり、開発陣にやる気があれば不満点や改善点などはこれからどうすることだってできるのだ。今後もDLCやアップデートなどで色々と追加要素や改善がなされていくことを考えれば1作目としてはかなりの良作である。

 今や「アーマードコアの新作を作る」ネタでしかACを知らない人やテンプレだけ言いまくってその実ACやロボゲーをやったことがない、興味がない人間がごまんといる中で、本作が発売されたのはめでたいことだ。本作がそういった人々の間でも親しまれる様なゲームになることを願うばかりである。

 

 

 

  結局何が言いたかったのかというと

 

 

 

 

 不満もあるけど面白いよ!!!!!!!

 

 

 

 

 以上です。